個別指導塾に通うメリットとは?集団指導と何が違う?
フランチャイズによる塾の開業を考えているときに、個別指導塾と集団指導塾のどちらが良いかで悩むこともあるでしょう。
集客力を考えるうえではどちらのニーズが高いのかを考えて選ぶことが大切です。生徒や両親の立場に立って、どのようなメリットがあるのかを考えてみるとどちらが有利かを判断できるようになります。
個別指導塾を利用するメリットとは
生徒や両親の視点から考えると、個別指導塾では一対一での指導を受けられるのがメリットです。大勢の生徒に対して講師が講義をするという形に対し、マンツーマンで話をしながら指導を受けられる仕組みになっています。
講義を聴いているだけでは眠ってしまう生徒もいますが、個別指導の場合には飽きてしまったとしても生徒は授業を受け続けなければなりません。講義をきちんと受けられずに困ってしまっている生徒も確かに授業を受けられるという点で魅力があり、さらに両親としても確実に教育を受けさせられるという安心感があるのが特徴です。
指導内容についても大きな違いがあり、個別指導を受けたい、あるいは受けさせたいと思う人が増えている理由となっています。基本的には集団指導の場合にはどの生徒にも満足してもらえるような講義をしなければなりません。一人一人の個性を気にすることはなく、一般的にどのような知識が求められているかを分析して講義内容を決めています。
そのため、学力の前提的な底上げをするのには向いていますが、長所を伸ばしたり、短所を補ったりするのにはあまり適していません。それに対して個別指導の場合には個々の生徒の長所や短所を考慮し、どのように指導をおこなっていったら良いかを考えてもらえます。
集団指導なら教えているような内容も、生徒自身がきちんと理解しているなら省いてしまい、わかっていないところを徹底的に教えたり、得意としているところのレベルアップを図ったりするのが通例です。
結果として時間の無駄がなくなって効率的に学習できるようになり、生徒の学力も総合的に上げやすくなっています。さらに指導の仕方についても集団指導と個別指導では大差があります。集団指導では一辺倒に講義をすることが多く、一人一人の理解力の高さなどを考慮することはあまりありません。
また、生徒の立場に立ってみると、他の生徒も同じ場所で講義を受けているので質問をしにくいというケースが多々あります。自分だけが抱いている疑問を解決するために時間を費やしてしまい、講義を遅らせてしまってはならないという気持ちを持ってしまいやすいのです。その影響で疑問を持ったまま講義が終わってしまうことも多く、学習効果があまり上がらないことも稀ではありません。
しかし、個別指導の場合には個人に着目してオーダーメイドの指導をしてもらうことができます。理解が進んでいるかどうかを適宜確認し、わかりにくいところは丁寧に説明するといった配慮を受けられるのが魅力です。継続的に指導を受けているとどのような教え方が良いかを講師も理解するため、学習の能率も向上する傾向があります。
また、一対一の指導になっているので質問をするときに気兼ねする必要がありません。授業を受けたら悩みは一切ないという状況を作り出せる可能性が高いのが個別指導なのです。
フランチャイズをする視点からも考えてみよう
個別指導塾のメリットはフランチャイズをする視点からも考えてみるのが大切です。生徒をいかにして確保するかは塾を開業して成功するために欠かせない課題で、できるだけ人気を高める必要があります。フランチャイズをすると大手のネームバリューを使って宣伝広告をすることができ、他の塾に負けない競争力を手に入れられるのが魅力です。
しかし、同じようにフランチャイズで開業している塾も周囲にはいくつも見つけられるでしょう。その塾との生徒獲得競争で勝ち抜いていくためには、生徒や両親からのニーズに合った指導をおこなえる環境を整えるのが肝心です。
オーダーメイドの指導を受けられる個別指導塾を利用したいというケースが増えていることを考慮すると、フランチャイズで起業するときに個別指導をするという方針を立てるのは合理的でしょう。個別指導塾を開業するには講師を十分に確保しなければ利益を上げるのは困難です。
集団指導塾とは違ってまとめて大勢の生徒を相手にすることができないため、講師を大勢確保しないと単位時間あたりの収入額を増やすことができません。フランチャイズを使えば講師の募集を本部に手伝ってもらえるので、規模に応じて適切な人数の講師を確保できるでしょう。加盟店として起業するメリットとして押さえておくと良い点です。
一方、個別指導の場合には設備投資も少なくて済むのが一般的です。集団指導をするためには広い教室を用意しなければなりませんが、個別指導なら小さなブースでも十分に指導をおこなえます。
塾を開くための物件を確保するときにも、設備工事をおこなうときにもかなり費用を抑えることが可能です。個人で開業したいというときには創業資金の確保が難しくなることも多いですが、個別指導であれば比較的少ない予算でも起業できます。
メリットを生かすためにはどうするか
生徒や両親から考えられている個別指導塾のメリットを十分に生かすことができれば起業して成功できると考えられます。フランチャイズを利用するという視点からどのような形でメリットを最大限に活用できるのかを検討しておくのは起業するうえで欠かせません。
集団指導との差別化を図るためには、一辺倒な講義をおこなうような塾にはしないという方針を立てることが必要です。フランチャイズの場合には指導方針や使用する教材などを指定されるのが典型的ですが、その束縛が厳しいと個々の生徒に応じた適切な指導をおこなえないリスクがあります。
本部がどれだけ個別指導のメリットを理解しているかを確認し、柔軟な対応が許されているフランチャイザーと契約するのが重要でしょう。教材については複数用意してくれていて、生徒に合わせて選べるようになっていると便利です。自前で教材を用意しなければならないとなるとかなりの労力が発生してしまい、それを講師に任せると指導の質がばらついてしまうリスクがあります。
あくまで統一的な教材を使用できるようにし、生徒に最適なものを選べるシステムにするのが賢明です。また、講師の選定を重視しているフランチャイザーを選ぶことも肝心です。個別指導を受けた生徒や両親の満足度は講師の質によって大きく左右されます。
生徒のことをよく理解し、信頼関係を作り出せるような人格者が講師として向いているので、募集するときにも厳選が必要なのです。フランチャイザーが講師の質の高さがいかに重要かを理解しているかを確認したうえで契約すれば大きな失敗は回避できます。契約前に十分に担当者に質問し、安心して契約できるかどうかを判断しましょう。
個別指導塾をフランチャイズして開業するときには生徒や両親の視点でどのようなメリットがあるのかを理解しておくことが大切です。オーダーメイドの指導を受けられて、質問もしやすいというのが集団指導との違いとしてよく知られています。
この視点を持って優秀な講師を集めやすく、個々の生徒の学力に応じた教材の選定が可能な契約先を選ぶのが賢明です。ニーズに合った指導をおこなえる環境を作り出せれば開業して成功できるでしょう。