個別指導塾の経営に求められるスキル・資格とは?
個別指導塾を経営したいと思った場合、どういった経営スキルや資格が必要か知っていますか?個別指導塾の経営や指導は、その地域の子ども達の学力アップに貢献できるやりがいのある仕事です。フランチャイズや自分で開業することで開業できますが、どんなポイントを押さえておけば、塾がスムーズに経営できるのか解説します。
個別指導塾の経営に必要な資格は?
個別指導塾を経営するのに取得するべき資格について知っていますか?どんなものが必要なのか解説します。
特別な資格は必要ない
実は塾を開業、運営するにあたり特別な資格は必要ありません。教員免許や大学卒業といった資格、子どもへの指導経験がなくても塾を開業することは可能になっています。そのため誰でも塾の開業はできるということです。
しかし、塾に関する経営や指導の知識がないまま開業しても赤字経営が続いたり、入塾する生徒も集まらなかったりするでしょう。個別指導塾は子ども1名から4名くらいに講師がついて、個別に指導するタイプの塾になります。
そのため塾の規模を大きくするには、ある程度講師の数が必要になってきます。しっかりした経営理念がない経営者の下には講師も集まらないため、ある程度塾運営の知識や技術を身につけてから開業することをおすすめします。
初期費用をなるべく抑える
塾をスタートさせるに開業資金が必要です。塾の内装、備品、家賃、光熱費、宣伝費用、教材などさまざまなところに費用がかかります。塾の開業資金があまりないという場合は、初期費用を抑える必要があるでしょう。
備品はリサイクルショップで安く買いそろえる、内装にこだわりすぎないようにする、教材は最初からたくさん購入するのではなく、様子を見て少しずつ買いそろえるといったようになるべく初期費用を抑えましょう。
自宅で塾を開業するのもひとつの手
賃貸物件を借りるとなると毎月家賃や光熱費がかかります。内装を整える場合はさらに出費がかさむでしょう。リスクの少ない塾経営の方法として、自宅で塾をスタートするという方法もあります。
自宅の一部を改装し塾として活用すれば家賃はかかりません。省スペースで塾をはじめることで内装費も最低限ですみます。リスクを抑え、塾経営が軌道にのってきたら賃貸物件を借りて、塾の規模を大きくするというのもひとつの手です。
個別指導塾の経営に必要なスキル
子ども達の学力を伸ばすことで地域に貢献したい、やりがいを感じたいという思いから塾の経営を行いたいという方もいるでしょう。
しかし魅力的な塾でなければ、生徒は集まりません。個別指導塾の経営に求められるスキルについて解説します。
生徒に勉強を教えるだけではない
塾というと生徒に勉強を教えるのがメインとイメージする方が多いのではないでしょうか。
しかし塾の経営者は塾の講師としてのスキルではなく、経営者としてのスキルがメインで強く求められます。資金集めや運用、宣伝や人材マネジメントといったスキルがなければ、塾をスタートしても経営が失敗してしまうでしょう。
また塾がスタートしてからも生徒の成績の伸び具合、受験の合格率、テストや模試の結果、講師への満足度などデータを集計し分析するといったスキルも必要になるでしょう。
集客スキルが必要
近年は少子化が進んでおり、塾の市場は縮小傾向にあるといわざるを得ません。そんな環境の中で、新しく塾をスタートするにはほかの塾とは違う特徴をつくり、それをアピールし集客につなげる必要があるでしょう。
少子化といっても開業しようと思っている土地には、昔からの塾や大手の塾があります。そういった塾に負けないような魅力をアピールしなければ、新しい塾に生徒は増えません。
しかし塾をスタートしたばかりでは過去の受験合格実績をアピールできないのでほかの方法で塾をアピールすることになるでしょう。個別指導塾は講師に個別に指導してもらえるのがメリットなので、講師の質は重要です。
レベルの高い講師がいることをアピールしたり、食事つきの塾にしてほかの塾とは大きな差別化をはかったりするといったアイデアもあります。個性的な広告やSNSや動画サイトを使って、宣伝するといった方法も考えられるでしょう。
経営のバランス感覚が必要
魅力的な塾にするために開業準備として広い賃貸物件を準備し、内装や備品にこだわりすぎてしまうと、初期費用が膨らんでしまいます。
個別指導塾は講師の質が大事ではありますが、初期費用をかけすぎてしまうと講師への給与の支払いが難しくなり、講師の数をそろえることができなくなってしまうといったことも考えられます。
塾の経営者として開業時は節約できるところは節約し、売り上げと経費のバランスがとれているのか考えるといったコスト感覚が必要になるでしょう。
フランチャイズなら安心して始められる
塾を経営したいと思っても、ノウハウや過去の実績がなければなかなか集客につながらないのが現状です。
塾の経営を独学で行うのは不安という方におすすめなのがフランチャイズ塾の経営です。
フランチャイズとは?
フランチャイズはファミリーレストランやコンビニ、クリーニング店、塾など多くの店舗が行っている経営方法です。フランチャイズを行っている加盟先に加入すれば、本部が持っている商標、ノウハウなどを利用できるという仕組みです。
加盟店は利用料として加盟金やロイヤリティといった利用料を支払いますが、独自に開業するよりは簡単に開業でき、経営が比較的スムーズにスタートできるというメリットがあります。
塾のフランチャイズ経営のメリット
少子化といっても世の中にはすでにたくさんの塾があります。塾の経営ノウハウもなく、知名度もない塾がいきなりオープンしても生徒を集めるのはなかなか難しいでしょう。
フランチャイズ店として塾をスタートする場合、知名度のある塾を経営することになるので、保護者や生徒からすると安心感があります。教材についても加盟先のノウハウのつまった教材を利用でき、仕入れも安くすむでしょう。
経営のためのノウハウを学べる
今後独立して自分の塾をつくりたい方も、フランチャイズで塾の経営方法を勉強してから独立する方が塾の経営に失敗するリスクが減るでしょう。
大手の塾はどうしたら受験の合格率や成績がアップするのか、生徒を定着させるにはどうすればよいか、個人情報はどうやって管理すればよいかなどの運営ノウハウをたくさん持っています。
また大手フランチャイズ加盟店になれば、大々的にインターネット広告を出しているところが多いため、インターネット広告からの集客も期待できるでしょう。経営ノウハウ、集客ノウハウをしっかり学ぶことで、経営者としてのスキルをアップすることができるでしょう。
フランチャイズのデメリットとは
フランチャイズはもちろんメリットだけでなくデメリットもあります。フランチャイズは加盟金やロイヤリティを支払う必要があるため、初期費用が高くなりがちです。
フランチャイズ先によって、費用もかわってくるため加盟先は慎重に選びましょう。本部の指定した出店場所、教材、システムなどを利用することになるため、ある程度制限のある中での塾のスタートとなります。
自分の好きなように塾を経営できるわけではないので、加盟先はどれくらい制限があるのか確認しておきましょう。
まとめ
塾を経営するには子どもに勉強を教えるだけでなく、経営者としての知識やテクニック、スキルが必要になります。しかし独立して個人指導塾を開業したとしても知名度がないため、なかなかすぐに経営が軌道にのるのは難しいでしょう。そこで活用できるひとつの方法がフランチャイズです。知名度のある塾の名前で塾をスタートできるので、大手のブランド力を借りたりノウハウを教えてもらったりしながら、塾の運営が行えます。フランチャイズ加盟店となるにはロイヤリティが発生するので加入する場合は開業にあたってどんなサポート内容があるか、どんな教材や備品を活用できるのかなどを確認してから加入先を決めるようにしましょう。