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個別指導塾のフランチャイズを始める際の契約書の注意点を知ろう

公開日:2019/08/01  最終更新日:2019/07/12

フランチャイズで個別指導塾を始める際、契約書で注意すべき点についてまとめます。

塾に限りませんが、契約内容が厳しすぎるのに契約を締結してしまうフランチャイジーがなぜ多いのか、その点についてもあらかじめ知っておくべきポイントを紹介します。

 

 

信頼関係が前提となるため断りにくい状況がある

フランチャイズ契約(FC契約)を締結しようとしている人の中には、内容が厳しすぎるのになかなか断りにくいと悩んでいるケースが少なくありません。これは、具体的な契約書の内容が出てくるタイミングにも関係しているでしょう。

個別指導塾に限りませんが、契約書は最後の最後に出てくるのが一般的なタイミングです。そこに至るまでにはいろいろな打ち合わせがあり、その過程でフランチャイザーとフランチャイジーとの関係で何よ大切なのは信頼だという前提が織り込まれます。

そのため契約日前日に読み合わせをし、翌日に締結となると、そこから関係性をひっくり返すようなことはしにくくなる状況が生まれます。内容に納得が行かなくても、差し出された握手の手を取ってしまうフランチャイジーが少なくないのは、こうした流れがあるからでしょう。

事実、塾のFC契約の30%程度では、契約当日に初めて契約書の提示が行われています。読んだその場で質問を受け付けるといわれても、検討どころか思考する余裕がありません。そこに至るまでの間で意思決定はほとんどされていますし、やる気があって信頼関係が前提となると、納得が行かなくても飲み込むしかない状況も生まれやすいでしょう。

そこまでひどいケースではなかったとしても、すでに契約を締結する前提で契約書をデータなどで送ってもらい、いざ目を通したら厳しさにびっくりするということは日常的に起こり得ます。それでも築き上げて来た関係性や、すでにスタートを切る準備が万全に整っている状況を踏まえ、なかなかご破算にすることができないと悩む人は少なくありません。

FC契約は内容を一言一句理解して納得するのが重要だということは、もちろん誰もが十分に承知していることです。ただ、いざその場に至る前に、あらかじめ知識としてもっておかなければいけないことがいくつかあることも、しっかり認識しておかなければならないでしょう。

具体的には、FC契約とはどういうものであり、どのような項目が盛り込まれているのが一般的で、商談ではどの段階で提示してもらえるのかを理解しておくことが重要です。「フランチャイズ契約で失敗するのは、契約書をよく読んでいないからだ」といわれると、誰しもが「自分はそんなことはしないから大丈夫だ」と感じます。でも実際にはさまざまな状況があり、しっかり理解・検討する余裕が得られないケースもあり得ることを、あらかじめ知っておく必要があります。

 

本部に支払う項目と金額をすべて確認する必要がある

それでは契約書の中で、具体的に注意すべき項目について解説します。当然重要な項目ばかりですが、中でも特に注意すべきなのは本部に支払う項目です。こちらは契約ごとに異なるので一概にいえませんが、一般的には「加盟金」「ロイヤリティー」「研修費」などが挙げられます。また、塾で使用する「教材費」や「システム使用料」などがある場合もあります。当然これらは初期の段階で説明されるのが普通ですが、その内容と書面に記載されている内容が一致するかを確認しましょう。

特にロイヤリティーの算定方法などは確実に把握が必要です。フランチャイジーは本部の指導やサポートを受けたり、商標を使用したりする権利を得るために毎月ロイヤリティーを支払う義務を負うのが一般的です。商標は使用範囲が定められていますので、不正利用にならないよう注意が必要です。支払い金額は、契約時、毎月の営業時、契約終了時やイレギュラー時など、発生するタイミング別に把握しておきましょう。

契約が終了しても協業避止などの制約がありますので、そこも確認が必要です。そして本部に支払うお金のうち、将来的に戻って来るものと戻って来ないものとをしっかり分けておきましょう。例えば加盟金は契約上「返還しない」と明記されているのが一般的ですが、保証金はそもそも返還されるべきものです。契約終了時には本部が加盟店に返還する義務がありますので、返還方法や返還時期が契約書に明記されているか確認が必要です。

これらの費用がいつ、どれくらい発生するのか、営業が始まってからどれくらいの支出があるのか、収益シミュレーションは確実にしておきましょう。フランチャイズでは収益シミュレーションが提示されることも多いですが、それを鵜吞みにせず根拠についても確認が必要です。

個別指導塾の場合、判断に悩むのがロイヤリティーかもしれません。物販ではないので仕入れ先はほぼありませんし、教材量やシステム使用料の発生も納得はできます。ただ、塾であるからこそ結果を出すことの難しさがありますし、ブランドは培った教育ノウハウそのものといえます。単に額面だけを見て高い低いと判断できるものではありませんので、カリキュラムの内容や指導方針などからトータルで判断する目が必要でしょう。

金額面が確認できたら、契約期間と契約更新についてもチェックしましょう。こちらもフランチャイザー本部の方針によって異なりますが、期間とタイミングがいつになるかはあらかじめ確認が必要です。また、フランチャイザーによっては契約更新時に更新費用が別途発生する場合があります。当然事業計画に組み込んでおく必要がありますので、中長期計画もしっかり立てておいてください。

 

フランチャイザー以外からの情報も活用しよう

それでは最後に、契約に臨むときにおこなうべきことをまとめておきましょう。まずは契約書をしっかり読み込むことが最も大事です。必ずすべての条項を読んで、隅々まですべて理解してください。ただしさっと読んだだけですべて理解することはほぼ不可能です。

このことから、できればフランチャイザーは、契約当日に初めて読み合せてその場でサインをさせるようなところは選ばないのがおすすめです。話を進めて行くステップの途中できちんと提示して、時間的な余裕をもって内容を検討できる相手を選ぶのが一番でしょう。

目を通したときに、分からない点だけでなく、もしこういうシチュエーションになった場合はどうなるかなど、できるだけ具体的な質問を挙げておくことも大事です。疑問点や懸念点はすべて書き出し、すべてクリアにするようにしましょう。

また、内容で疑問に感じたことは、フランチャイザー本部に聞くだけでなく第三者に聞くのも良い方法です。フランチャイズ経験者に聞くのも良い方法ですので、先輩加盟者に話を聞くことがとても有効でしょう。自分で加盟店に行って話をしてみるのはとても良い方法です。

加盟前に専門家の意見を聞くのも有効ですので、弁護士や税理士、商工会議所の担当員などの専門家に相談するのもおすすめです。フランチャイザーの本部ではなく、中小企業庁や公正取引委員会など第三者が出している情報も併せてチェックしておくと、信頼できる情報源になるでしょう。日本フランチャイズチェーン協会(JFA)などは信頼できますので、契約時の注意事項やチェックリストなどを見て、トラブルを事前に抑制するのが良い方法です。

 

フランチャイズ契約は、契約書にサインして成立した後は、内容にすべて同意したことになります。トラブルなく個別指導塾を独立開業するためには、この記事で挙げた項目などをしっかりチェックし、納得した上で交わすようにしましょう。

フランチャイザーになる魅力は、事業開始と同時に圧倒的なブランド力をもって営業ができることです。ただそのことに頼りすぎてしまうと、本部に依存する体質に陥ってしまう恐れもあります。

フランチャイザーは、本部にいわれた通りやればいい「雇われ経営者」ではありません。経営者として事業を軌道に乗せるためには専門家からの視点も活用し、是非準備万端で事業をスタートさせてください。

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