個別指導塾での上手な教え方!教え方のコツを紹介します
個別指導塾を開塾しようとする人や、現在塾を経営している人が必ず突き当たってしまう壁は、指導方法ではないでしょうか。指導方法は生徒の成績に直結し、生徒の成績次第では塾経営に大きく影響します。この記事では個別指導塾での上手な教え方のコツやポイントを紹介するので、指導方法で悩んでいる企業担当者は参考にしてみてください。
まず信頼関係をつくる
個別指導では、指導以前に生徒と信頼関係を築くことが重要です。なぜ指導に信頼関係が必要なのでしょうか。理由は単純で、個別指導塾は集団指導と比べて生徒と接する時間が長いことが関係しています。仮にあなたが生徒だとして、怪しい信頼できない人に勉強を教えてもらおうと思いますか。塾の選択肢があった場合、信頼できる方に通うのは当然ではないでしょうか。
また、個別指導塾の場合は勉強をメインに考えている生徒のみではなく、学校での生活がうまくいかずに塾にしか居場所がないという生徒もいます。このような生徒の場合は、とくに信頼関係を築くことが重要で、信頼されれば長い間塾に在籍してくれる可能性が高くなるのです。
信頼関係は生徒のみではなく、保護者と築くことも重要です。保護者とも信頼関係を築くことができれば、小学校から高校・大学まで塾を継続したり、兄弟を通わせたりするなど、大きな恩恵を受けることにもつながります。送り迎えのときなどの何気ない会話やコミュニケーションで、「誠実な対応をしているか」「子どものことをしっかりと見て指導を行っているか」判断する保護者も多いので、日ごろから注意しておきましょう。
その日の目標を決めて伝える
あなたは、ダイエットや筋トレをしようと決心して始めようとするときに、何も目標を決めずに始めますか。「今日は○○をしよう」、「最終目標は○○まで」と決めて始めていると思います。勉強も同じで、目標がなければ目指すものがなく、無意味な時間になってしまうでしょう。何となく「じゃあ始めましょう」と授業をスタートしても、それは上手な教え方ではありません。
また、生徒に「今日の授業は何をするんだっけ?」と逆に内容を聞いてしまったり、講師がその日の授業の目標がわからないままスタートしたりするのは論外です。必ず授業の最初に、生徒へその日の目標を伝え、最終的な到達点を共有しから授業をスタートしましょう。そうすることで、生徒は「今日の授業では○○を理解すればいいんだ」と心構えができるのです。
授業に対するモチベーションが上がって、集中力を高めることにもつながります。教える側は内容の定着度や理解度を確認することも容易になり、目標まで到達できなかった場合は指導方法を変えるなど、次回への改善方法につなげられるでしょう。このことから、その日のゴールを最初に生徒に伝えることは上手な教え方のコツのひとつなのです。
生徒にペースを合わせる
指導では生徒のペースに合わせて授業を行うことも重要です。個別指導塾に通う生徒には、さまざまな理由があります。集団塾についていけない子、集団塾では授業スピードが遅いと考えている生徒も少なくありません。周りの生徒に合わせて行う集団塾にできない個別指導こそが、個別塾の強みなのです。生徒に合わせないで授業を行うのであれば、個別指導塾に来る意義を感じない生徒や保護者はたくさんいます。
個別指導塾に何を求められているのかを明確に理解しましょう。当たり前なのですが、生徒ごとにわからない場所は違い、学習スピードも異なります。そのため、生徒が苦手としている箇所は、ゆっくり教えるなどの努力が必要です。生徒に伝えたいことも、一度だけではなかなか伝わらないことがあります。一度で伝わらなければ何度も繰り返しましょう。
重要なところほど同じ授業の中で繰り返すように教えると、生徒の定着度や理解度が上がることから、授業の内に目標達成に近づけるかもしれません。この繰り返して強調するという教え方も、塾講師の上手な教え方のひとつです。基本的には、生徒のペースで授業を進めていくようにしましょう。個別指導のメリットを活かして、苦手なところはほかの教材を使ってさらに問題を解くなど、学習計画の決まっている集団塾にはできない付加価値を付けることが大切です。
かみ砕いて別の表現で教える
内容を理解しやすいように教えることは難しいもので、教科書やテキストに書いていることをそのまま伝えるだけでは生徒に理解してもらうことはできません。公式を伝えるだけで先に進む、抽象的なルールを伝えるだけで具体的な説明がないなどは非常に悪い例になります。わかりやすいように表現を変えてみたり、生徒に身近なものや具体的なものに置き換えたりすると伝わりやすくなるでしょう。いかに生徒がイメージしやすい伝え方をするかが上手な教え方のコツになります。
また、教える時は一方的で双方向の対話がない状況を作らないようにしてください。生徒の方を向かずにテキストやホワイトボードの方ばかり見て説明をしていると、生徒の反応に気づくことができず一方的な授業となってしまい理解度の把握ができません。授業中に生徒へ何度も質問をして、生徒に答えてもらうという双方向の対話は不可欠です。講師からの問いかけや質問がなく、生徒が質問したり回答したりできないと理解度は上がらず、結果として生徒の成績も上がりません。
生徒が理解した時や問題に正解したときは、必ず褒めるようにしましょう。生徒は褒められるとうれしくなって、意欲的に学習に取り組むようになります。正解や成績が上がっている時に必ず褒めるのはもちろんですが、間違えたときや成績が下がっている時も「ここまではよかったよ」や「ここは頑張っていたね」とよい点を見つけて褒めてあげましょう。そうすることで、生徒のモチベーションを維持できます。
教える内容は2~3個に絞る
指導経験が少ない場合、一気に全部を伝えてしまおうという気持ちが前に出過ぎてしまい、授業の中でまとめて生徒に教えたくなってしまいがちです。悪いことではないのですが、人が一度に理解できることには限りがあるので、全部を一度に伝えても生徒に理解してもらうことはできません。これは上手な教え方とはいえないでしょう。
「今日の授業ではこれだけは覚えて帰ってもらおう」というポイントを決め、優先順位をつけて必ず2~3個に絞って教えるようにしましょう。項目を決めるときに思い切って優先順位を下げたものは、現時点で必ず教えなければならないものではないはずです。次回以降の授業や次の学期・講習・学年で、改めて取り上げることもできるでしょう。うまく優先順位をつけることができるかが上手な教え方のコツの1つです。
また、一度の説明で伝える内容を途中で区切って少なくして(短くして)、すぐにテストや復習問題で生徒の定着度を確認して、生徒に「よしできるぞ」と思ってもらうことが肝心です。伝える内容を絞ってスモールスタートし、生徒に小さな成功体験を積んでもらうことも、教える上で重量なポイントです。
個別指導塾での上手な教え方のコツやポイントを5つ紹介しました。冒頭でも説明したとおり、指導方法は最終的に経営に大きく影響する部分なので、ここで紹介したコツやポイントを活用して指導方法を改善してみましょう。教え方が上手な講師になるには実践あるのみです。テクニックを磨いて自分なりの指導のコツを見つけ、生徒に信頼されて上手な教え方ができる塾講師を目指しましょう。