フランチャイズの個別指導塾は本部からどのようなサポートを受けられる?
個別指導塾を開くときにはフランチャイズを活用するのが便利です。契約によって本部からさまざまなサポートを受けられるようになるので開業前も開業後も経営が楽になるでしょう。具体的にはどのような支援を受けることができるのでしょうか。
開業に必要なものを一通りそろえられる
個別指導塾の経営を始めるために必要な準備を整えるうえでいろいろな角度からサポートを受けられます。開業資金の調達は自分でおこなわなければなりませんが、その資金を使って個別指導塾を開くための物件を手に入れたいと思ったときには相談に乗ってくれるのが一般的です。
ただ不動産会社を紹介してくれるだけの場合もあれば、具体的に予算や目的に応じた物件を選び出すためのコンサルティングをしてくれることもあります。基本的には本部とのつながりが強い不動産会社を通じて借りるのを斡旋してくれる仕組みになっていて、塾として物件を使用するための工事についても手配を支援してくれるのが通例です。
塾を開業するためには机や椅子、黒板などの基本的な什器を整えることに加え、授業のやり方によってはパソコンやモニター、プロジェクターなども用意しなければならないでしょう。スタッフが使用する机や棚、授業開始時刻よりも早めに到着した生徒のための待合室などの用意もしなければならないものの、そのデザインまで手がけてくれるので安心です。
外装についても宣伝広告の効果が高くなるようにデザインを整え、専門の業者に施工を依頼するために手配をしてくれます。フランチャイズでは親会社のブランド名や塾名などを使用できる契約になるので、ブランドのロゴマークなども使って加盟店だとわかるように示せるのが特徴です。
それによって高い集客効果を得られるのがメリットとなるため、本部のほうも宣伝効果をできるだけ大きくできるように工夫を凝らしてくれます。授業をおこなううえでは教材の調達もしなければなりませんが、塾を開業するときにはしばしば大きな課題になります。
どのような教材を用意するかによって教育効果が大きく異なるだけでなく、教えるときの難しさにも違いが生じるからです。教材についてもフランチャイズを活用すると手に入れるのが容易になって、あまり負担を感じることなく開業に漕ぎ着けることができます。
本部がオリジナルの教材を持っていたり、使用するのを推奨している教材のリストを準備していたりすることが多いからです。大手ほどオリジナルの教材を持っている傾向があり、契約をするとその教材を使わなければならない形になっていることすらあります。
学年や学力に応じて適切なテキストを簡単に手配できるのでとても役にたつでしょう。特にオリジナル教材の場合にはテキスト代もかなり安く抑えられる傾向があるため、経営をするうえでも大きな助けになります。教材を調達できても自分だけでは塾の経営ができない場合もあるでしょう。その場合にも安心できるのはフランチャイズを利用するメリットです。
人材の調達についても支援を受けられるので、規模に応じて適切な人数のスタッフをそろえることができます。講師の人材採用をサポートしてくれるだけでなく、必要に応じて事務員なども集めてもらうことが可能です。自分自身が講師になり、経営については他の人に任せたいというときにも外部から人材を探したり、本部から優秀な人材を抜擢したりしてくれます。
人材を獲得するのは開業するうえでの重要課題ですが、適任者をノウハウに基づいて選定してくれるから安心です。この他にも授業をするために必要な文房具などの消耗品の調達先も紹介してもらうことができます。
一般的にはブランド名を使えることによって安く確保できる仕組みになっているのでコストを削減するうえで大きな助けになるでしょう。このように本部からの支援を受けることによって塾を開業するために必要なものを一通りそろえられるようになっています。特に物資も人材もどこから調達するかは大きな問題になる部分なので、本部から具体的な提案を受けられるとスムーズに開業に漕ぎ着けることが可能です。
経営中にも多角的に支援してもらえる
フランチャイズを利用して個人指導塾を開業したら、経営中もさまざまな観点からサポートしてもらうことが可能です。生徒が見つからないのは最もよく直面する問題点ですが、宣伝広告の仕方や指導のおこない方などのコンサルティングを受けられるので安心できるでしょう。
また、採用した人材が講師としてあまり優秀でないという場合にも研修によるレベルアップを目指したり、新しい人材を雇い直したりすることで解決を図れます。
一方、生徒が見つからないのが競合する塾があるのが原因のことも少なくありません。そのときにも他の年齢層の生徒をターゲットにするなどの提案を受けることができ、教材の準備や講師などの確保も助けてもらえるので心配ないでしょう。この他にも生徒の成績が伸び悩んでしまっているときに教材の変更について相談したり、資金が厳しくなっているときに融資先を紹介してもらったりすることができます。
基本的には経営中に困ったことがあったらコンサルティングを受けられると考えておいて差し支えありません。ただし、最終的にどの判断が良いかを考え、具体的なアクションを起こすのは自分自身になるという点はわきまえておかなければならないでしょう。
どの程度の支援があるかはケースバイケース
開業から経営に至るまでサポートを受けられるのはフランチャイズのメリットですが、どの程度の支援が提供されているかは契約先によって異なります。あるフランチャイザーの場合には教材を完備しているものの、別のところと契約すると教材は自分で準備しなければならない仕組みになっていることもあるのです。
物件の確保や人材の採用についても同様で、自分が必要とするサポートを受けられるところと契約することが重要になります。一般的には手厚い支援をおこなっているところと契約するとロイヤリティーも高くなり、十分に生徒数を確保できないと利益を上げにくい形になっています。
ただサポートが多岐に渡っていていつでも心配せずにコンサルティングを受けられれば良いと安易に考えてしまわないほうが良いでしょう。自分にとって必要なサポート内容とは何かをよく考えたうえで契約先を選ぶようにするとコストパフォーマンスを高めることができます。
特に自分が講師をして個人指導塾をしたいと思っているときや、自宅を塾にしてしまいたいと思っているときなど、不要な支援内容が明確にわかるときにはフランチャイザーの厳選をするのが重要です。
フランチャイズを利用するとさまざまなサポートを受けて比較的容易に個人指導塾を開くことができます。塾として使用する物件の手配や内装と外装のデザイン、経営に必要な什器の調達などの基盤作りだけでなく、授業に使う教材の準備まで支援してもらうことが可能です。
経営するうえで必要な人材の確保も助けてもらえるので自分なりの考え方に合わせて適切な経営体制を整えられるでしょう。個人指導塾の経営を始めてからも本部によるコンサルティングを受けられるので、困ったときにはとても役に立ちます。
ただし、契約先によってどの程度のサポートを受けられるかは異なり、その充実度によってロイヤリティーも違うことには注意しておきましょう。